修士課程 科目一覧
修士課程 講義内容
【臨床心理学研究科 修士課程】
必修科目群から7科目20単位、選択科目群から5科目10単位以上、合計30単位以上
必修科目
| 授業科目 |
講義等の内容 |
| 臨床心理学特論 |
臨床心理学の歴史的発展をたどりながら、その基本的な概念を論じる。臨床心理学的研究方法を学び、心理的問題の評価、心理検査による査定、心理療法についても詳述する。 |
| 臨床心理面接特論 |
心理療法の歴史、発展、最近の状況などについて、その理論、方法、プロセス、その効果などについてなるべく偏見抜きに、偏りなく、心理学的な事実
として、検討し、それぞれに持つその効用、優れた点、問題点、偏り、最近の状況などについて検討する。ことに心理療法は科学的であると同時に、名人芸的な
腕前が大きく関与する。その辺の実際について、できるだけ公正・偏らない理解のための検討をする。 |
| 臨床心理査定演習 |
臨床場面でクライエントの訴えや症状に応じた心理アセスメントの方法について、医学的・心理的・教育的な視点から総合的に捉え、治療に結びつける
ケース理解の過程を学習する。そして、個々の症例を通して、心理検査の解釈と評価に習熟するとともに、症例に応じた治療法について考察できることを目標と
する。 |
| 臨床心理基礎実習Ⅰ・II |
臨床心理面接の場面設定および受理から終結までの一連の過程、面接の展開に関与する条件について学習する。また面接の技法に関して、言語的なかかわりを初め、身体・行動を通したかかわりについても学ぶ。 |
| 臨床心理実習Ⅰ・II |
臨床心理基礎実習」における学習をさらに発展・進化させ、実際の事例を担当し、受理面接から心理検査、臨床心理面接などを経験し、その方法を習得
することを目的とする。また、学外の実習施設(指定病院、教育機関)において、当該施設の臨床心理士の指導のもと、現場実習をおこなう。 |
選択必修科目
| 授業科目 |
講義等の内容 |
| 心理学研究法特論 |
心理学的な問題を分析していく際に、特定の研究が計画されてから結果を生むまでの過程において理念的な水準で把握しておくべき点について、概観する。 |
| 心理統計法特論 |
統計的分析を行う際には、測定値を適切に取り扱う知識が必要不可欠である。本講義では、まず、測定値の取り扱いの基礎としての、度数分布の考え
方、代表値としての平均値、中央値、最頻値の概念を理解させたうえで、実験計画法、分散分析、さらに回帰分析の基礎について講述する。また、統計的分析に
必要な線形代数の基礎についても言及する。 |
| 臨床心理学研究法特論 |
臨床心理学研究においても実証性が重視され、心理療法の実証的効果研究が行われるようになってきた。また、事例研究の主観性を克服する-事例実験
計画法が発展してきた。本年は、従来実証的アプローチを取ってきた行動療法ないし応用行動分析の考え方に基づいて発展してきた発達障害児の保護者を対象と
した「ペアレント・トレーニング」を取り上げ、受講者が実際にトレーナー役をこなせるレベルにまで、その考え方や技法、効果の測定方法等を理解・習熟する
ことをめざす。 |
| 学習心理学特論 |
認知科学の進展は、経験にもとづく認知システムの変化、知識の獲得などの心理学的研究を活性化した。本講義では、こうした流れのなかで発展してきた教授・学習活動における学習者の認知過程の研究について概説・検討する。 |
| 認知心理学特論 |
人間は自分を取り囲む環境からさまざまな情報を取り入れ、蓄積し、また多くの経験をつみながら適応を進めています。認知心理学は、こういった人間の認知情
報処理過程(知的活動を担う心的過程)を明らかにしようとする。本講では、知覚、注意、学習、記憶に関わる認知機構について述べるとともに、人間の認知機
能が日常生活のなかでどのように働いているのかという日常認知の問題についても言及する。 |
| 高次能機能特論 |
神経系の基本的な解剖、神経伝達と伝達の生理、運動の制御と感覚の受容、高次脳機能を含む大脳の機能局在、神経系の検査法、大脳の機能マッピング、主な神
経疾患とそれに由来する脳の機能障害などにつき、系統的に講義を行う。神経系の検査法では、神経所見のとり方の実技や実物を用いた画像所見の読み方も教授
する。 |
| 教育心理学特論 |
今年度は、「いじめ」の問題をあつかった教育心理学的な研究論文(臨床的な事例研究論文ではないということ)を中心に、論文の精読・解説をとおして、教育心理学の研究法・データの分析法についての理解を深めるとともに、論文の書き方についても学ぶことを目的とする。 |
| 家族心理学特論 |
対人間における相互作用の連鎖を捉える視点を養い、そこへの効果的なかかわり方について学ぶ。ここでは、主としてブリーフセラピーと家族療法を対
象とするが、今年度はその発展に大きな影響を及ぼしたミルトン・エリクソンを中心に取り上げる予定である。英文講読を進めながら、エリクソンのアプローチ
について理解を深めたい。 |
| 犯罪心理学特論 |
犯罪や非行は、人々の生活や生存を脅かし、深刻な被害をもたらす社会的行動である。そのため、かえってこれを異常な人格による、異常な行動であるとか、道
徳性に欠ける背徳的人間による所業であるとか、極度に劣悪な社会環境に生きた人間による報復的行動であるとかの、過剰な思いと偏った見方がなされやすい。
本特論では、犯罪・非行あるいは、犯罪者・非行少年を、その実像に即して理解することをめざす。わが国の犯罪・非行の現状、罪を犯す人々の特徴、社会状況
と個体的条件の関係、治療や改善にかかる働きかけの現状と課題などを犯罪・非行理論に関連づけながら説明する。 |
| 臨床心理関連行政論 |
臨床心理学の知見と方法が求められる場は、矯正、司法機関、病院等多様な組織、機関である。それらの機関の特徴、そこでの臨床心理職員の役割と機能、対象
者との関係、特に人権やプライバシー等について、講義、事例研究を通じて、理解を深めさせ、実践的な対応に必要な姿勢の涵養に努める。 |
| 精神医学特論 |
精神医学では、人間の精神
現象、とくに異常性新現象、精神障害を研究する学問である。精神医学・医療の歴史と概念、脳の構造と精神機能、精神疾患の分類、精神疾患の診断、精神疾患
の治療法、代表的な精神障害(統合失調症、気分障害<うつ>)、近年増加傾向にある精神障害(人格障害、摂食障害、物質依存症、睡眠障害、認知症、小児の
発達障害など)について、臨床心理士として必要な基本的知識を習得する。 |
| 心身医学特論 |
心身医学では、心身医学・医療の歴史と概念、脳の構造と機能に関する知識に基づく心身症の発症機序(心身相関の機序)の理解、臨床各科における代表的な心
身症の診断と治療の進め方、慢性疾患・がん患者の心身医療、一般科の生活習慣病に対する心身医学的チーム医療の実践に当たっての臨床心理士の役割などに
ついて学ぶ。 |
| 老年心理学特論 |
講義の到達目標は、社会に有為な人材を育成するために必要な臨床心理教育をすることです。具体的なテーマは、老人カウンセリングの上級技術を身に
つけることと、老年期の人たちへの臨床心理アセスメント技術を身につけることです。心理カウンセラーとして社会で老人の心のケアの仕事をしていくときに必
要とされる講義をします。講義を受講することによって、老人への思いやりを接遇態度に表すことのできる心理カウンセラーに成長していくように援助します。
その心理カウンセラーと接すると老人が心も体も自然にほぐれてよくなってきたり、老人が少しずつ生き生きしてくるような雰囲気をもつことのできる心理カウ
ンセラーの養成を目的としています。 |
| 障害臨床学特論 |
臨床ということばは医学領域でよく用いられるが、ここでは病理の治療を目的とするだけでなく、障害を抱えつつ生きていく障害児・者の心理的支援の
方法を学習する。そして、障害の範囲を心身障害から心身症状まで含め、人間の心身相関の立場から捉え、医学的、心理的、教育的視点から総合的に眺め、障害
児・者に関する心理臨床の理論的理解と実践的技術の理解を深める。 |
| 行動療法 |
行動療法とは、心理学における基礎的研究と実践場面で実証された学習(行動)理論・原理から演繹された、行動を適応的方向に受容させる諸技法の総称である。本講では、レスポンデント技法・オペラント技法・認知行動的技法について、事例を通して理論や適用法を学習する。 |
| 投影法 |
講義の到達目標は、心理カウンセラーとして社会に有為な人材を育成するために必要な教育をすることです。講義のテーマは、連想テスト法、描画法、
ロールシャッハ法、TATなどの投影法の心理テストについて、自我の防衛機制が連想テスト法に表れる様子、投影法の基礎的概念、心理テストからの心理的診
断技法、心理療法のための分析法、接し方の基本、分析結果の伝え方、臨床心理報告書の記載法、チーム医療の中での心理カウンセラーの役割などについて講義
します。 |
パーソンセンタード
アプローチ |
Rogers, C.R.が創始したクライエント中心療法は、今日では包括的にパーソンセンタードアプローチ(Person-Centered
Approach、PCA)と称される。本講では、パーソンセンタードアプローチとその発展であるGendlin, E.T.
のフォーカシングあるいはフォーカシング指向心理療法をとりあげ、その理論と実践の発展の歴史、適用の広がり、その意義と問題点および今後の課題を講究す
る。 |
| 学校臨床心理学 |
小学校から大学までの教育施設における諸問題、および学校と家庭間の諸問題にアプローチする心理臨床実践について、具体的事例に即しながら検討し、現場の実践感覚を涵養する。 |
博士課程
博士(後期)課程 科目一覧
博士(後期)課程 修了要件
各領域から1科目2単位以上、必修科目1科目12単位、合計16単位以上を修得し、かつ必要な研究指導を受けた上、当該大学院の行う博士論文の審査に合格することとする。
博士(後期)課程 講義の内容
【臨床心理学研究科 博士(後期)課程】
【(通信制)臨床心理学研究科 博士(後期)課程】
| 授業科目・講義等の内容 |
●高次脳機能研究
高次脳機能の定義は必ずしも明確ではないが、大脳皮質における各種感覚情報の認知、感情の関与、思考、判断を経て運動の発現に至る過程がそれにあたると考
えられ、その基礎には意識、記憶、知能などが関与する。また、その過程が障害されることにより、失語、失認、失行などのいわゆる高次脳機能障害が出現す
る。これらにつき最新の文献をもとに検討を行う。 |
●認知生理心理学研究
行動や心のはたらきを研究対象とする心理学と、脳・神経系のはたらきを研究する神経生理学は、互いに密接な関係をもっている。心理学と神経生理学の境界に位置する研究領域が生理心理学である。ここでは、人の認知活動と関連した神経生理学的事象について講述する。 |
●生涯発達適応心理学研究
生涯を通して人生の節目や重要なライフイベントには不安が喚起される。誰もが経験するこの健常不安は一般に、意識・行動の抑制に関わっているが、その一方
で不安状況を克服し、建設的解決を図る動機づけを促す。耐性の獲得や自我発達はそのような過程を通して励起される。生涯発達過程における不安の変化につい
て、時間的展望を縦糸として、対人関係、身体認知、自己評価などを横糸として織りなされる適応の心理過程や自我発達と関連づけて検討する。 |
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●社会心理学研究
社会心理学で発達した帰属、自己注目、自己意識、ソーシャルサポート、ソーシャルスキル、対人相互作用理論などを取り上げる。社会心理学の理論と方法を臨
床心理学の領域である抑うつ、統合失調症、社会不安・対人恐怖などの問題行動に応用し、適応と健康の問題を臨床社会心理学の視点から考える。つまり、社会
心理学と臨床心理学との接点を模索し、社会心理学の視点と方法を導入する。 |
●臨床行動心理学研究
人間心理や行動を行動科学の観点から研究する学問である。そこでは、適応障害としての異常行動、行動医学が対象としている身体表現性障害、非行、犯罪に見られる反社会的行動障害などがあり、その行動病理、発現機序さらにはその対処法について研究を行う。 |
●心理療法学研究
人が悩み・不安や恐れを感じ、生活を病的にまで乱れさせる状況の諸相と、その原因やプロセスの解明を通して、心理的な治療のための条件と、そのために治療
者はどんな対応、援助、処置が有効かを、現行の諸心理療法の知見から分析し、加えて臨床的・実験的な方法によって、より一般的・基本的な治療要因を明らか
にし、併せて、そうした病的な状態にならないよう、精神的な安定と健康を維持するための、生活の仕方、心構えについて日常的・具体的な実践の観察と体験の
分析を通して検討する。 |
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●心身医学研究
心身医学は、すべての疾患を身体面からだけではなく、心理面、社会面からも、その発症機序・病態の形成に関与している諸因子を明らかにし、その関与度の大
きい心理社会的因子の解消にもっとも効果的な治療法を開発し、よりよい全人的な医療の確立をめざした研究を行う学問である。その中でも、とくに一般診療科
に受診して治療を受けているが、その発症と経過に心理社会的因子(心理社会的ストレッサー)が密接に関与しているために、従来の薬物療法だけでは十分な効
果をあげ得ない身体疾患(ストレス関連疾患としての心身症)を対象に、それぞれの発症と経過に密接に関与している特有の心理社会的因子とその関与の仕方な
どを解明し、全人的な心身医療を効果的に進めるために必要な治療的要因を明らかにするとともに、全人的なチーム医療を担う臨床心理士の役割についても明ら
かにする研究を行う。 |
●発達障害学研究
発達障害とは、中枢神経系の発達の障害や遅れを背景として乳幼児期・児童期に発症する障害であり、代表的なものとしては、自閉症スペクトラム障害、学習障
害、注意欠陥多動性障害などがある。これらの障害の特性と、その障害のある本人および周囲の人々への介入について、心理学的・行動論的な観点から研究す
る。 |
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●臨床心理学研究指導
臨床心理学基礎領域、臨床心理学応用領域の2領域から構成される専門的研究・教育に基づく研究活動の総括として、臨床心理学研究指導を位置づけ、博士論文
作成にかかわる研究・指導を行う計画である。研究活動に必要な知識や方法論の修得については、院生一人ひとりの研究歴や臨床経験及び教育背景を考慮しなが
ら、問題解決能力を自主的に高めることが出来るように指導し、効果的な研究活動に基づく博士論文作成が行われるよう指導する。 |

リンク