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【経営社会学科】現場が教室になる ―地域の「本物」と向き合うゼミの学びー
- 経営社会学科
【2026年度 ゲスト授業・フィールド活動報告】
吉備国際大学では、「地(知)の拠点」として地域社会と連携した実践型教育を推進しています。学生は地域の現場に赴き、行政・企業・市民との協働を通して、課題発見力・構想力・協働的実践力を培っています。こうした活動は、教室での理論学習と地域現場での実践を往還する「越境学習」として位置づけられ、キャリア形成や社会人基礎力の育成に直結しています。
経営社会学科では、それぞれの現場で活躍する実践者をゲスト講師として招くとともに、学生自らが地域に飛び出し、現場に足を運ぶ「越境型」の授業を積み重ねています。
本記事では、これまでの活動の中からいくつかの事例を紹介するとともに、2026年度に予定しているゲスト授業の一覧をお知らせします。
【これまでの活動から ― 4つの実践事例】
■ ゲスト授業① カーツ株式会社 代表取締役社長・勝矢雅一 氏(リーダーシップの本質と経営者の覚悟)
2025年12月、「リーダーシップと経営者」(担当:福本 章 教授)において、「Made in Japan」の園芸機械メーカー・カーツ株式会社の勝矢雅一 代表取締役社長をお招きしました。「自発的についていこうと思わせる力こそがリーダーシップであり、その基盤は"信頼"である」という核心的なメッセージとともに、平時と有事それぞれのリーダーシップのあり方、「ぶれない・逃げない経営者」の姿勢を語っていただきました。受講生からは「言葉と行動を磨き続ける姿勢の重要性を実感した」との声が上がりました。
■ ゲスト授業② 佐藤紅商店 代表取締役・佐藤拓也 氏(吹屋発・地域起業のリアル)
同じく「リーダーシップと経営者」において、高梁市吹屋地区で柚子胡椒「紅だるま」を展開する佐藤紅商店の佐藤拓也 社長が登壇。地域おこし協力隊として高梁市に移住し、そのまま起業に至った経緯と、「手に取ったときにクスッと笑えるか」という商品コンセプトの哲学を語っていただきました。地域資源を活かした起業の実体験は、将来起業を志す学生たちに大きな刺激を与えました。
■ 地域フィールド活動① たかはし国際交流ゴミ拾い(多文化共生の実践)
2026年2月、高梁市役所前を起点に「たかはし国際交流ゴミ拾い」を実施しました。留学生・日本人学生・外国人住民・地域住民が一緒にゴミを拾いながら自然な対話を生む本活動は、2020年から継続して行われており、今回で第1回から数えて複数回を重ねました。清掃という身近な行動が、多文化共生の場となる実践的な取り組みです。
■ 地域フィールド活動② 高梁市図書館「世界のことばカフェ:やさしい英語編」
2026年4月24日、留学生・AMAさん(スリランカ出身・3年)が英会話の先生として高梁市図書館に立ち、同時通訳機を活用しながら地域住民と英語で交流しました。「教える側」に立つことで、学生自身の成長にもつながったこの取り組みは、地域と大学をつなぐ新たな学びの形として注目されています。
【2026年度 ゲスト授業スケジュール】
今年度の「地域づくり論」や「新しい公務員論」でも、地域の現場で活躍する多様なゲストをお招きしています。
◎ 地域づくり論(担当:佐野淳也 教授)
| 日程 | ゲスト・テーマ |
|---|---|
| 5月18日 | 南 賀隆 氏(一般社団法人 高梁市観光協会 事務局長) |
| 5月21日 | 相原 英夫 氏(一般社団法人 高梁市観光協会 専務理事) |
| 5月25日 | 正法寺 直進 氏(社会福祉法人PPP・本学OB) |
| 6月15日 | 矢動丸 祐子 氏(まちのリビング ニューエスカ) |
| 6月29日 | 志賀 優生 氏(高梁市 地域おこし協力隊) |
◎ 新しい公務員論(担当:大西正泰 准教授)
5月25日|<テーマ>自分の趣味から、街を面白くする
十河勲さん(坂出市役所)が登壇。甲冑制作を通じたまちづくりの取り組みをご紹介いただきます。趣味と仕事の境界を超えて地域を面白くする発想は、公務員の新しいあり方を示してくれます。
6月1日|<テーマ>高梁の魅力をどう作る?ーブランディング目線で考えるー
矢田里菜さん(高梁市地域おこし協力隊・吹屋地区担当)と、根本梨香子さん(本学OG・シャルム高梁キャプテン・高梁市地域おこし協力隊)のお二人が登壇。地域の魅力を「つくる・伝える」実践をブランディングの視点から語っていただきます。
6月8日|<テーマ>"見えないまちづくり"を考えるー景観を作る人々の思想ー
石橋ちからさん(プロ農家・高梁市有漢地区)が登壇。農を通じて地域の景観と暮らしを守る実践者の目線から、「まちの見え方」を作る思想について語っていただきます。
【地域と大学をつなぐ「越境学習」の継続】
経営社会学科の授業では、地域の現場で実際に動いている人々の声を直接聞くことを大切にしています。ゲストの方々は、観光・福祉・公務・農業・まちづくりと多様な分野で活躍されており、学生たちは単なる知識としてではなく、「生きた現実」として地域課題と向き合うことができます。
また、授業の外でも、図書館・祭り・ゴミ拾い・タウンミーティングなど、高梁の街そのものが学びの場となっています。これからも、地域とともに学び、地域に貢献する実践的教育を通じて、学生が社会で力強く活躍できる教育環境づくりに取り組んでまいります。




