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【経営社会学科】 「農家は生き様、生産者はビジネス」 七草農園・石橋ちからさんをゲストにお招きしました【新しい公務員論】
- 経営社会学科
吉備国際大学では、「地(知)の拠点」として地域社会と連携した実践型教育を推進しています。学生は地域の現場に赴き、行政・企業・市民との協働を通して、課題発見力・構想力・協働的実践力を培っています。こうした活動は、教室での理論学習と地域現場での実践を往還する「越境学習」として位置づけられ、キャリア形成や社会人基礎力の育成に直結しています。
2026年6月8日(月)15:10〜16:40、「新しい公務員論」(担当:大西正泰 准教授)第9回に、高梁市有漢地区でプロ農家として活動する石橋ちからさん(七草農園)をゲストにお招きし、「"見えないまちづくり"を考えるー景観を作る人々の思想ー」をテーマに特別講義を実施しました。
約半数が留学生というクラスで、農業・地域・自然・生き方をめぐる深い問いが飛び交いました。後半には野遊びの実例としてラジコンカーの体験コーナーも設けられ、33名から熱量あふれる感想が寄せられました。以下、学生たちの声をご紹介します。
ゲスト紹介|石橋ちから氏(七草農園・高梁市有漢地区)
東京出身。農業への志を持って高梁市有漢地区に移住し、七草農園を営むプロ農家。棚田の維持・水路管理・獣害対策など「見えない農業」の担い手として地域の景観と暮らしを守りながら、SNSや動画を活用した情報発信、サバゲー・バーベキュー・農泊など多彩な活動を展開している。農業用ドローンや農業動画撮影用のラジコンカーも実践投入している。
| 「農家は生き様、生産者はビジネス」― 30分で心をつかんだ言葉
講義の冒頭、石橋さんは参加者に問いを投げかけました。「農家と生産者、どう違うと思いますか?」。この一言から始まった問いは、学生の思考を深くえぐりました。
石橋さんの答えは明快でした。「農家は生き様。生産者はビジネス。」山の農家は採算を意識しなくてよい(むしろ取れない)かわりに、棚田の維持・水路管理・獣害対策・草刈りを通じて地域の景観・自然・文化を守り続けています。一方、平地の生産者は効率を重視した農業経営を行う。どちらが良いということではなく、それぞれに役割と意味がある、という視点でした。
学生の声
「農家は生き様という言葉がほんとその通りだと感じました。祖父も農家だったので、祖父は幸せを感じていたんだなと思うと少しほっこりしました。30分しか話してないのに興味を持たせる話し方が非常に上手いと感じました。」 ― WJ
「農家は単なる生産者ではないという考え方が特に印象に残りました。農地が水を蓄え、自然を守り、地域の風景や文化を未来へつないでいます。目に見える利益だけでは測れない価値がそこには存在しているのだと感じました。」 ― N.B.L.V.P.(留学生)
「農家は棚田の維持や雪解け水を蓄える役割、シカやイノシシとの境界を守る役割も担っていることを知りました。プロ農家は単に作物を作るだけでなく、地域や生産に対する強い責任感を持っていることが分かりました。」 ― TM
「石橋さんが自らを単なる「生産者」ではなく「農家」として捉え、地域社会や山間部の暮らしを支える役割を大切にしている点が印象的でした。農業が単なる仕事ではなく地域を支える営みであることを学ぶことができました。」 ― IK
| 棚田が守るもの ― 「見えないまちづくり」の正体
石橋さんは、棚田の持つ役割についても丁寧に語りました。「効率が悪い」と思われがちな棚田ですが、実は水を蓄え、洪水や土砂災害を防ぎ、下流の平地の安全を支えているという話は、多くの学生に新鮮な気づきをもたらしました。
学生の声
「棚田には水をためたり、洪水や土砂災害を防いだりする大切な役割があることを知りました。農業は食べ物を作るだけではなく、自然や地域の暮らしを守る仕事でもあることが分かりました。」 ― B.M.(留学生)
「棚田や水路の管理は、土砂崩れなどの自然災害を防ぐ大切な役割があることが分かりました。都会に住む人や国が、この大変な負担をどうやって一緒に助け合うことができるか考えていきたいです。」 ― A.A.D.A.S.G.(留学生)
「農家は食べ物を作るだけでなく、水路の管理や自然環境の維持、地域社会を支える役割もあることを知り、とても印象に残りました。農業が私たちの生活や地域の安全に深く関わっているという点に驚きました。」 ― K.P.(留学生)
| 東京から有漢へ ― 「信念を持って生きる」という姿
石橋さんは、棚田の持つ役割についても丁寧に語りました。「効率が悪い」と思われがちな棚田ですが、実は水を蓄え、洪水や土砂災害を防ぎ、下流の平地の安全を支えているという話は、多くの学生に新鮮な気づきをもたらしました。
学生の声
「東京で育った石橋さんが地方へ移住し、自らの理想を追い続けている姿にも心を動かされました。多くの人が都会へ向かう時代に、あえて自然と向き合いながら地域に根を下ろして生きる選択をしたことに強い信念を感じました。」 ― N.B.L.V.P.(留学生)
「農業を単なる仕事ではなく「生き方」として考えているということが特に印象に残りました。「お金のためだけではなく、自分の生き方として農業を続けている」という強い信念を持っていることが特に印象的で、大きな励みとなりました。」 ― B.A.(留学生)
「サバゲーやバーベキュー、宿泊などいろんなことができる上に農業のプロとして本気でいろんなことをしていてかっこいいなと思ったし、憧れる人生だなと思いました。」 ― SH
| ラジコンカー体験 ― 「遊ぶこと」が生む本音の笑顔
講義後半では、石橋さんが農業動画の撮影に実際に使用しているラジコンカーが登場。操作体験コーナーが設けられると、教室中に笑い声と歓声があふれました。多くの留学生にとって初めての体験となり、普段の授業では見せないような生き生きとした表情が印象的だったと複数の学生が記しています。
学生の声
「ラジコンで遊んでいる人が操作に失敗したときに、側で見ていた留学生の皆がとても大きなリアクションをしていたことが印象に残りました。留学生の人があんなに楽しそうにしていたのは初めて見ました。」 ― SY
「最初はただ楽しいだけの時間だと思っていましたが、今振り返ると、その場にいた全員が自然に笑顔になっていたことが印象的でした。人とのつながりや同じ時間を共有することの温かさも、この授業が伝えたかった「豊かさ」の一つなのかもしれません。」 ― N.B.L.V.P.(留学生)
「農業の動画撮影に使っているラジコンカーを見せていただきました。農業の現場でこのような技術が活用されていることに興味を持ちました。」 ― B.M.(留学生)
「子供心を忘れないことの大切さと魅力を感じました。遊ぶということを本気ですることの楽しさを本気で語っていて、なんだか幸せそうだなと思いました。」 ― SH
担当教員より
石橋さんの講義は、「見えないまちづくり」というテーマをまさに体現していました。棚田・水路・草刈り・獣害対策という地味に見える営みが、実は都市の安全と生活を下支えしているという構造は、「公務員論」の文脈でも非常に重要なメッセージです。今回も約半数が留学生のクラスで、農業という普遍的なテーマを通じて、国籍を超えた対話と笑顔が生まれました。
本学では建学の理念に基づき、学生一人ひとりの能力を最大限に引き出し、社会に有為な人材を育成することを目指しています。今後も地域とともに学び、地域に貢献する実践的教育を通じて、学生が社会で力強く活躍できる教育環境づくりに取り組んでまいります。




