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【地域共創・経営社会学科】 地元出身の漫画家と住民がつくる「まちのコンテンツ」 大西准教授、平松伸二先生のデビュー作『勝負』復刻版を編集 8年ぶりの「松原ふれあい祭」(2026年9月27日開催)を支える

New 2026年10月2日
  • 経営社会学科

全国の中山間地域では、人口減少や学校の統廃合によって、住民が集まる場が失われつつあります。地域に眠る文化資源を掘り起こし、地域を動かす力に変えることが求められています。本学経営社会学科の大西正泰准教授は、高梁市松原地区の住民と、同地区出身の漫画家・平松伸二先生とともに、8年ぶりとなる「松原ふれあい祭」の再開に取り組みました。先生のデビュー作『勝負』の復刻版を編集し、9月27日の祭り当日はトークショーの聞き手を務めました。

<2月のトークショーから生まれた「もう一度、祭りを」>

きっかけは、2026年2月22日に高梁グリーンパークで開かれた「平松伸二トークショー&原画展」(主催:松原地域まちづくり推進委員会、松原公民館)でした。地元出身の先生を迎えたこの催しを機に、松原公民館の藤井輝彦館長を中心に「休止しているふれあい祭を、もう一度開こう」という機運が高まりました。
松原ふれあい祭は、かつて松原小学校のグラウンドを主な会場に、隔年で開かれてきた地域の祭りです。しかし2018年を最後にコロナ禍で休止し、会場だった小学校も2025年に閉校しました。祭りの再開は、藤井館長が副委員長を務める実行委員会が担い、松原公民館が共催しています。大西准教授は、藤井館長から始まったこの流れに加わり、平松先生と地域をつなぐ企画づくりを一緒に進めてきました。

<8年ぶりの再開、雨のなか約850名が来場>

祭りは会場を高梁グリーンパークに移し、8年ぶりに再開しました。当日はあいにくの雨でしたが、市内外から約850名(主催者発表)が訪れました。

<地域の笑顔がつながる1日>

ステージでは、松原の子ども神楽で幕を開け、歌やギター、オカリナの演奏、大道芸人ぢゃぐりぃけいたさんのパフォーマンスが続きました。最後は、新米30kgやピオーネ、シャインマスカット、備中牛などが当たる大抽選会で締めくくられました。
会場には、神原うどんや焼そば、焼鳥、ピザ、さとうきびプリンやシフォンケーキなどの屋台が並び、地元産の新米やブドウも販売されました。フリーマーケットやハンドメイドの物販、珍しい魚の水槽展示やポニーの乗馬体験もあり、雨のなかでも子どもから高齢の方まで楽しめる一日となりました。平松先生のサイン会とツーショット撮影も行われました。

 

<デビュー作を「まちのコンテンツ」に>

企画の柱となったのが、デビュー作『勝負』の復刻です。松原小・中学校出身の平松先生が高梁高校1年のときに高校野球を題材に描いたこの作品には、結末の異なる2つの版があります。新人賞に投稿した「オリジナル版」と、週刊少年ジャンプに掲載された「リテイク版」です。オリジナル版は2002年刊行の『地上最強の男 平松伸二短編集』に収録されましたが、『勝負』単独での単行本はありませんでした。今回の復刻版は、2つ目のシナリオであるジャンプ掲載版を収めたものです。ジャンプ掲載版が本の形になるのは、雑誌掲載から55年を経て今回が初めてです。先生の同意を得て、表紙を新たに描き下ろしていただき、作品解説やファンの座談会を収めた公式ファンブックとして100部を制作しました。当日は約80冊が売れました。
あわせて、代表作を使ったオリジナルTシャツとトートバッグも制作しました。復刻本やグッズの売り上げは、今後の松原町のまちづくり活動に充てられます。地域の人が作家と一緒にコンテンツを生み、その収益でまちづくり活動を支える仕組みです。

<トークショーと表紙原画のオークション>
トークショーでは、4択クイズを交えながら、松原からバスで高梁の学校へ通った高校時代の思い出や、復刻版を手にした思いを語っていただきました。描き下ろした表紙原画のオークションでは、会場から次々と手が挙がり、高額で落札されました。     

<今後の貢献:文化資源を生かした地域づくりに向けて>

本学経営社会学科は、今後も地域の皆さんとともに、地域に根ざした文化資源を生かしたまちづくりを支援し、持続可能な地域社会の構築に貢献してまいります。